北斎グラフィックの傘と長く上手にお付き合いいただくために、お手入れ方法についてまとめました。
基本的の傘のお手入れ
1.正しい水切りを
傘を振ったり、すぼめてくるくると廻して水滴を落とすと、ハンドルや軸、接合部に多大な不可がかかります。ハンドルにヒビが入ったり、取れやすくなる原因となります。ランナーの部を持って、シャフトをスライドさせて水切りをして下さい。2.雨に濡れた後は、充分に乾燥
濡れたまま放置すると骨の錆や退色の原因となります。水分をタオルなどで柔らかい布でふき取り、必ず陰干しをしてから傘袋の収納して下さい。3.クリーニング
雨傘及び晴雨兼用傘は洗うことはできません。どうしても汚れてしまった場合には、ぬるま湯に中性洗剤を薄め、スポンジなど柔らかい布に染み込ませ、軽くたたいて汚れを落とします。その後必ず陰干しで乾かしてから収納してください。4.色落ち、色移り
直射日光などの光は、退色や繊維を痛める原因となります。傘を干すときは、必ず直射日光を避け、陰干しで短時間で乾燥させてください。 また、ポリエステル素材は、ビニールやポリ袋に長時間入れたままにすると色移りを起こすことがあるので、ご注意ください。5.保管はできるだけ暗い場所
車、トランク内に濡れたまま放置すると高温多湿になり、骨が錆びたり熱で曲がったりすることがあります。また、折り目のところが色焼けしたり、夏場は骨が曲がったりしやすくなります。乾燥させずに傘立てに入れたり、傘立てが日当たりのいいところに設置してあると、折り目の部分が変色する場合もあります。6.定期的にチェック
傘は構造上、骨が多ければ多いほど、骨軸と生地が密着しづらくなる為、強い雨の日などに先端の隙間から雨が漏れる場合があります。さしていると濡れを感じるようになったときは、長傘については先端裏側のラバーパーツを上まで押し上げて骨と記事を密着させてください。折り畳み傘については、表側上部のネジ式パーツをしっかりとしめてご使用ください。番傘のお手入れ
番傘を開く時のコツ
傘を開くときは柄を握ったまま軽く左右に回します。少し開いたら中のロクロを持ち開いて下さい。決して無理に力を加えずゆっくりと開いて下さい。閉じている時の番傘の持ち方
和傘には洋傘でいう手元(ハンドル)がありません。頭ろくろを握って持つか、頭ろくろについている紐を持ちます。洋傘のように持って歩くと傘が開いてしまいます。番傘の保管方法
閉じた番傘は持ち手を下に向けて持ち歩きます。洋傘のように傘立てに逆さに突っ込んだまま放置せず、頭を上にして壁に立てかけるか、上部の紐で吊るして下さい。 保管時は除湿剤・防虫剤をご使用になり、風通しの良い暗所で保管して下さい。長期間ご使用にならない時でも、月一、二回は傘を開いて風通しを行って下さい。番傘の特徴ゆえの注意点
和傘は色和紙を使用しており、使い始めに若干色落ちすることがあります。お召し物などを汚さないようご注意下さい。なお、お使いいただくうちに色落ちしなくなります。番傘の寿命はどのくらい?
常用使いでも5年以上はお使いいただけます。和傘は、防水加工のために油を引いてあります。年数がたって和紙が劣化し、油の硬化作用でパリパリに破れてしまうと使用できません。インテリアとしてお買い上げの際も、定期的に風通しさせるなどし、きちんとしたお手入れをすることで、かなり長持ちします。その他、トラブル時の対応方法
和紙がくっついて開かない!
万が一傘の油がくっついて開かかなくなった場合は少し温めてからゆっくりと和紙をさばきながら開いて下さい。無理に開くと破損の原因となります。番傘の色が変わった!
和傘は防水仕上げに油を引いています。そのため、時間の経過とともに和紙が淡黄色(亜麻色)に色づいてきます。この変化は油の特製によるもので、「枯れる」といいます。変色異常ではございませんのでご安心下さい。特に番傘はよく枯れたものが好まれます。舞妓傘のお手入れ
舞妓傘を開く時のコツ
傘を開くときは無理に力を加えずゆっくりと開いて下さい。閉じている時の舞妓傘の持ち方
持ち手を分割し、頭を上にして壁に立てかける等してください。コットンパールが取れる恐れがあるので、石突きがついたままの状態で床に置くのはお控え下さい。舞妓傘の保管方法
ご使用後は必ず陰干しし、湿気を完全に取り除いて下さい。保管時は閉じた状態で乾拭きし、除湿材・防虫剤をご使用のうえ、風通しの良い暗所で保管して下さい。また、長期間ご使用にならない時でも、月一、二回は傘を開いて風通しを行って下さい。舞妓傘のご使用上の注意点
- 柄の中央あたりにネジがあり、下半分の柄を回すことで取り外しが出来ます。持ち運びや保管の際は外して頂くと便利です。傘としてご使用の際は必ず柄を取り付けた状態でご使用下さい。
- 水を用いた丸洗いはお控え下さい。万が一汚れてしまった場合は乾いた布等で優しく拭いてください。
- ずっと同じ場所に触れていたり、濡れた際には色移りや色落ちする場合がございます。お召し物等を汚さないようご注意下さい。
- 傘には先端の尖った部分もありますので、ご使用時は周囲に充分ご注意下さい。