箸はその形状によって使いやすさが異なります。中には「私は八角箸で先端がとにかく細いのがいい!」といったこだわりがある方もいらっしゃるかもしれません。ここでは、箸の形の特徴についてご紹介します。ぜひ、箸を選ぶ時のご参考にしてください。
箸の持ち手は「持ち代」とも呼ばれ、握りやすさに関わる部分です。その形状は、持ち手の先端である「筆頭」の形を見て判別できます。 箸は3本の指で持つため、奇数の面を持つ三角・五角・七角などが持ちやすいとされています。一方、縁起の良い数字であるという理由で、六角や八角を選ぶ方も多いです。 自分の好みに合った形状を探してみましょう。
面が大きいため指を添えやすく、安定感は抜群。 無理なく正しい持ち方に導いてくれるので、お子さんや箸が苦手な方にもおすすめです。 箸を使うのが楽しくなれば、食事ももっと美味しくなりますね。
面に指を添えやすく、箸先まで力が伝わりやすい、一般的な形状。 なかには角が指にあたるのが気になる方もいるようです。おうちの箸を使って、自分の好みを確かめてみましょう。 四角はやはり置いたときにぴったり揃った姿が美しいですね。 三角と同様、角があるので、丸い箸より転がりにくいという利点もあります。
子どものころから使い慣れた鉛筆と同じ形。手や指に馴染みやすく、持ちやすい形状です。四角ほど角があたることもありません。
さらに、六角は、長寿の象徴である亀の甲羅の形でもあります。「鶴は千年、亀は万年」というように、古来より縁起が良いとされる形です。
敬老の日や長寿のお祝いのギフトにするなら、六角がぴったりですね。
■八角
【万作セレクト】 一半八角箸
丸に近いですが、面があることによって滑りにくく、安定して持つことができます。癖が無く手によく馴染み、人を選ばない形状です。 また、8は末広がりで縁起の良い数字。結婚式の引き出物などハレの日の贈り物としても、よく選ばれています。
■丸
九谷焼箸
角がないため持ち心地が良く、強く握ってしまう方も負担なく使えます。滑りやすく、転がりやすいのが少々難点です。
■けずり
【万作セレクト】 鉄木削夫婦箸
持ち手から箸先まで「けずり」が入っていて、角はありません。優しい感触で、手にフィットします。デザイン性が高く、上品な印象です。来客用の箸として用意しておくのも良いでしょう。
箸先の形状別特徴
つい持ち手のデザインに目が行きがちですが、箸先は箸の命です。「喰い先」とも呼ばれ、喰い先一寸(一寸は約3cm)は箸の中でも特に丁寧に仕上げられる部分。箸先の形状により、食べ物の挟みやすさや、口に出し入れする際の口触りが違ってきます。用途によって使い分ける人もいるようです。 また、持ち代と箸先は別の形状であることも珍しくありません。
■先丸
無垢あすなろ箸-金魚
一般的な形状で、口触りが最も良いです。口にあたっても痛くありません。 ただし、ツルツルしているため、麺類を食べるときには避けた方が良さそうです。
■先角
【万作セレクト】若狭塗 先角夫婦箸-千代桜
角が口にあたるのが少し気になる方もいるようですが、使い勝手の良い箸です。 箸の面と面もしくは面と角で挟むため、食べ物がつかみやすいという特徴があります。 豆腐やコンニャクのような柔らかい食べ物や麺類を食べる際に、ぴったりです。 箸を持つのが苦手な方でも、ストレスなく食べ物をつかむことができるでしょう。
■先細
【万作セレクト】 竹細削角箸-尖
先端が細くなっていて、箸先の動きの微調整が可能です。米粒や豆類などの細かいものもストレスなくつかみめます。焼き魚や煮魚の身もほぐしやすいので、骨だけ残してキレイに食べきることができますね。カボチャの煮物を一口に切るもの簡単です。 また、口にほとんどあたらず、食事を邪魔しません。
■乾漆
乾漆八角細身箸-箸置き付- 赤/黄/緑/紫/黒
漆を塗った後に、乾燥した粉末状の漆をかけて、また漆を塗って仕上げたものです。表面がざらざらしていて滑りにくく、食材をつかみやすくなっています。 また、丈夫で傷がつきにくいので長く使うことができます。
まとめ
箸を選ぶときは、長さや素材だけでなく、ぜひ形状にも注目してみましょう。 見ていただきたいのは、「持ち手」と「箸先」の形状です。 持ち手の形状は持ちやすさに関わります。使う方の好みによりますが、箸が苦手な方は三角、プレゼントには六角や八角がおすすめです。 箸先の形状は、つかみやすさや口触りを左右します。柔らかいものや麺類もつかめる先角、滑りにくく丈夫な乾漆など。数種類持っておいて、用途で使い分けても良いですね。 箸は毎日使う道具です。たくさんの箸の中から自分にあったものを見つけて、食事をより美味しく楽しみましょう。