「傘」と聞いて、何をイメージするでしょうか?日常的に使うのはやはり「雨傘」が圧倒的に多いですし、海で使うパラソルや和傘などよりも雨の時に使う「長傘」を連想する人がほとんどではないでしょうか。今は男性も使うようになり、昔に比べて日常的になってきた「日傘」。この雨傘と日傘、どちらの方が先に生まれたのか?今回は気になる傘の歴史を探ってみようと思います。
傘が使われたのはいつ頃から?
今は日常生活の中に当たり前に存在している傘。その傘が使われ出したのは約4000年ほど前と言われており、彫刻画や壁画にその歴史が残っています。ヨーロッパにおいて傘は贅沢品であり、富と権力の象徴でした。生活に当たり前にあるものではありませんでした。今のようなに閉じたり開いたりする構造の傘が登場したのは、13世紀だと言われており、傘の親骨(フレーム)には鯨の骨や木を使っていたそうです。
雨傘と日傘、先に生まれたのは・・・?
約4000年前に傘が使われるようになった時は、まず日傘として使用されるようになりました。なんと雨の日は傘をさす習慣がなく、傘をさすことなく濡れることが当たり前になっていたそうです。貴族の夫人や高僧たちが外出する際の日よけとして使われ、使用目的というのではなく、権威の象徴として傘は誕生したのです。自分の手で持つのではなく、お付きの人が傘をさす...そんなイメージですね。日本でもまずは「日傘」として入ってきて使われるようになり、日本独自の構造的進化も経て、雨が降った時に使われることが多くなっていきました。 贅沢品として扱われてきた日傘が一般的に使われるようになったのはギリシア時代で、雨傘として使われるようになったのはもっと後になってからの、18世紀の後半になってからのことです。雨傘として使われるようになったのは、意外と近年になってからなのです。
雨の日に傘を差すと笑われた過去も。
傘が使われるようになった初めの頃は、先ほども書いた通り「日傘」としての使用が目的だったため、雨の日に傘を差すという考えはほとんどなく、雨の日に傘をさしていると笑われたとも言われています。 女性の持ち物としての認識があった傘ですが、商人でもあったジョーナス・ハンウェイが雨傘を使用したことをきっかけに、男性にも大幅に普及しました。彼が旅行中に見つけた傘が雨傘として使われていたのに感激し、防水を施した傘をさしてロンドンの町を歩いたそうです。男性は帽子で雨をよけるのが当たり前となっていて、女性の持ち物とされていた傘を雨具として男性が使う姿は変人扱いされていたそう。ところが彼が長年雨傘として使い続けたことで、次第に男性が傘をさす姿も、見慣れたものとなっていったそうです。日傘で女性の持ち物。そんな位置付けの中での大胆行動がなっかたら、今の傘に価値観も違うものになっていたかもしれないですね。
晴雨兼用と雨晴兼用。同じようで違う傘。
近年では日焼けや暑さ対策、様々な理由から男性も日傘を使うようになりました。日傘の普及に伴い、日傘だけども雨に日も使える、便利さを謳った傘も存在します。それらは「不意の雨でも使える日傘」といった位置付けがされており、デザインや大きさなどは日傘に近いものとなっています。逆に雨傘をベースにして、日傘のUVカット機能をもたせたものは「雨晴兼用」と呼ばれるものが出ています。ごっちゃになりそうな2つの言葉は近いようで、ニュアンスは異なるものとされています。 【※晴雨兼用とありますが、いざという時、小雨程度の急な雨に使える「日傘」となります。 長時間のご使用にはご注意ください。】
まとめ
今は雨傘がメインとなっている中で、傘は日傘として誕生していたのには驚きですね!しかも雨の時は傘を差さず濡れていたなんて、今となっては不思議ですよね。傘の歴史を紐解いてみると、今まで知らなっかた面白い歴史を垣間見ることができました。近年は雨傘、日傘の区別された商品もありますが、いざという時に使える晴雨兼用、持ち運びに便利な折りたたみ。自分のライフスタイルや好みに合わせた傘を選んで、日常に「楽しい」をプラスしていきましょう♪
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