数ある平打ち簪のうちでも、高級感あふれるべっ甲の簪は大変人気があります。特に、熟練した職人が家紋などを一つ一つ、丁寧に手彫りしたべっ甲の簪は最高級の透過する輝きをアップヘアに付与するレアな平打ち簪になりますので、代々受け継がれることもあるのです。髪に馴染みやすいナチュラルな透明感が魅力です。
平打ち簪といえば一本足の簪だけではありません。洋風にいえばUピンのようなフォルムの、二又になっているかんざしは比較的近年発達したスタイルのかんざしですが、同じ平打ち簪でもより伝統的な一本足のタイプに比較すると滑りにくく、初心者でも髪が纏めやすいのが特徴です。
明治時代以降、西洋文化が流入した影響から近年二又の平打ち簪も大変多くなってきています。二又の平打ち簪にはアップヘアを留めるための足が2本あります。簪が回転しませんから、片面だけにデザインのある平打ち簪の場合でも、裏返ってしまう心配がないのがメリットの1つといえます。定番の手彫りの、べっ甲の平打ち簪等であれば、両面にデザインがあることになりますから、それほど気にする必要はありません。
べっ甲は人肌の体温により、微細に変形してフィットしてくる性質があるといわれていますので使っていくうちに世界に1つだけの簪になるでしょう。
かんざし屋wargoでは、本鼈甲で作られた簪が手頃な価格で手に入れることができます。