日常に寄り添う焼き物の中でも、波佐見焼は丈夫で比較的安価であることから近年人気が高まっています。そんな波佐見焼の魅力についてご紹介します!
波佐見焼の特徴
生活に馴染む素朴な陶磁器
波佐見焼の最大の特徴は透けるような白磁の陶磁器であること。また、「呉須」と呼ばれる藍色で絵付けされた繊細な染付が特徴的です。
白磁の質感は藍色の絵付けは、シンプルであり飽きがこず、丈夫で素朴な印象を与えます。
有田焼と異なり、庶民の暮らしに馴染んで愛されてきた焼き物です。
分業による大量生産
波佐見焼は人口わずか1万5000人程度の長崎県東彼杵郡波佐見町で生産されています。
なぜ、その小さな町で多くの庶民に愛される焼き物が大量生産できたのか……それを可能にしたのが「分業制」です。
一人の職人さんによる製造ではなく、成形、型起こし、釉薬、窯焼きと分業で製造することで効率よく製造することが可能にしたのです。ちなみにこのシステムは江戸時代後期には確立したといわれています。
特徴がないのが特徴
とても矛盾しているようですが、「波佐見焼」は特徴がないのが特徴といわれています。
だからこそ、その時代にあったより自由で新しい焼き物が作れ、馴染むのにどこか新しい感じ、モダンな印象を与えることもできるといえます。
さきほど特徴に「呉須」と呼ばれる藍色で絵付けしているとご紹介しましたが、カラフルでかわいいデザインのものもあります。
波佐見焼の種類
くわらんか碗
波佐見焼の代表格はなんといても「くわらんか椀」です。
大きめの高台があり、手に馴染むお茶碗は、陶磁器を日常のものへと一気に広めました。
コンプラ瓶
江戸時代、長崎の出島から東インド会社を通して日本の製品を輸出していました。
その時、醤油の容器として使われていたのが「コンプラ瓶」です。その形から、本来の用途以外にも一輪挿しとしても利用されていたそうです。
終わりに
新型コロナウイルスの影響は各地の観光地に打撃を与え、それは観光地で製品を卸していた生産者にも及びます。
日本の長い歴史の中で、大切に続いていた伝統工芸はその灯が消えてしまうかもしれません。
私たちThe Ichiはその灯火を消さないためにも、「焼き物復興プロジェクト」の一つとして、波佐見焼のふっこう復袋をご用意いたしました。
ぜひ応援をお願いいたします!