輪島塗とは
輪島塗とは、能登半島の先端にある、人口3万人足らずの小さな街「石川県輪島市」で生産される漆製品のことです。
その歴史は古く、漆製品の中では初の国の重要無形文化財にも指定された日本を代表する漆器であることは間違いありません。
堅牢で美しい「輪島塗」はまさに、一生ものの伝統工芸品です。
その特徴と輪島塗箸の魅力についてお伝えします。
輪島塗の3つの特徴
それでは、輪島塗とは具体的にどういったものなのでしょうか。その特徴を解説します。
①独自の製法で作られた高品質な漆器
輪島塗は100を超える手作業の工程によって成り立っています。
その工数の多さ、また作業効率の追求から分業が発達し、古くは輪島六職、現在は11の職種に分業されています。
具体的には、塗師を筆頭に、木地師・下地師・研ぎ師・上塗り師・呂色師・蒔絵師・沈金師といった職種があり、出来上がった木地に下地を施し、研ぎ、上塗りし、最後に呂色師・蒔絵師・沈金師が装飾を施します。
まさに、それぞれの職種で職人が一流の技を極め、それらを結集して一つの製品ができあがるのです。
②何層も塗り重ねられた「丈夫さ」
輪島塗の堅牢さを支えるのは、「布着せ」と呼ばれる生漆と米のりで麻を木地に貼り補強をしていること、下地の際に「輪島地の粉」と呼ばれる焼成した珪藻土を生漆と米のりに混ぜて塗り重ねていることがあげられます。
何度も厚く塗り重ねた下地がしっかりとされていることが、輪島塗の「丈夫さ」を支えています。
③古い歴史のある伝統的な漆製品
現存する最古の輪島塗は、室町時代の大永4年に作られたと言われる重蔵神社旧本殿の朱塗扉ですが、なんと、平安時代や更に以前のものと思われる漆製品は輪島塗の産地である石川県輪島市やその付近で発見されており、その起源は太古の昔に遡ります。
伝統工芸品に指定された輪島塗の現在の技術は江戸時代・寛文の頃より存在し、地の利を活かし陸路、海路の双方で広められました。
輪島塗箸の魅力
箸は日常的に使うものです。だからこそ、高品質のいいものを使うと、暮らしが少し豊かになるように感じられます。
ご自宅用にはもちろん、結婚祝いや母の日や父の日などのプレゼントにも大変喜んでいただける一品です。
The Ichiで取り扱っている輪島の職人が作った箸についてご紹介します。
輪島塗箸
輪島塗箸は天然木の木地に輪島地の粉にて下地を施し、すべて天然漆で仕上げています。また、一切、合成樹脂塗料を使用していないものをさします。
まさに、本物志向の丈夫で高品質なお箸です。
輪島うるし箸
地の粉下地を施さず、中塗り、箸の頭等に合成樹脂塗料を使用し、上塗りを天然漆で仕上げたものです。上塗りは輪島の職人がひとつひとつ手作業で天然漆を施しており、お口に入る部分はもとより箸頭以外の通常手に触れる部分もすべて漆で仕上げられておりますので、高級感があります。また、地の粉下地は施さない代わりに非常に軽量に作られており、普段使いにぴったりのお箸です。
終わりに
新型コロナウイルスの影響は各地の観光地に打撃を与え、それは観光地で製品を卸していた生産者にも及びます。
日本の長い歴史の中で、大切に続いていた伝統工芸はその灯が消えてしまうかもしれません。
私たちThe Ichiはその灯火を消さないためにも、「焼き物復興プロジェクト」の一つとして、輪島塗のふっこう復袋をご用意いたしました。
ぜひ応援をお願いいたします!