歴史ある京都の寺社仏閣には猫に出会えるスポットも。いつもの京都観光を「猫」をテーマに散策しても楽しいはず。猫好きさんにはぜひ訪れていただきたい猫寺をご紹介します。
猫猫寺
比叡山の麓に位置する八瀬に猫が住職を務める珍しい猫スポットがあります。 その名も「猫猫寺(にゃんにゃんじ)」、招喜猫宗総本山なのだとか。 もちろんこのような宗派は実在しませんから、猫猫寺は本物のお寺ではなく古民家を改築した寺院型テーマパークです。 仏間には巨大なご本尊「大日猫来(だいにちにゃらい)」様が鎮座しています。この猫来様は猫猫寺オーナーの徹さんとそのご長男で猫作家の雅乃さんの合作なのだとか。
かわいらしい作品や雑貨がお出迎え
猫猫寺にはギャラリースペースが設けられていて、雅乃さんの作品や猫猫寺の奥様の羊毛フェルトで作った動物たちが飾られています。
ほかにも「little footmark REN」という雑貨店が営業しており、犬猫をモチーフにしたかわいらしい雑貨たちがお出迎えしてくれます。ほとんどが1点物ですが、ポストカードやキーホルダーなど数百円で買えるお手頃な小物も販売されています。
御朱印を入手しよう!
猫猫寺を訪れたらぜひ御朱印を入手しましょう! 通常バージョンの御朱印は300円、夏はあじさい、冬は雪など、一つ一つ手書きのイラストが添えられているので何枚も集めたくなります。猫住職がお勤めする日限定の御朱印は500円、それぞれの猫のイラストが描かれています。
会えたらラッキーな猫住職たち
小雪住職 猫猫寺には初代猫住職の小雪、二代目猫住職の若、三代目猫住職の珍を始め、10匹の猫が在寺しています。ただし猫住職たちは飼い主さんとともに遠方に住んでいるので、出勤は月1~2回程度、会えたらラッキーです。真っ白な美猫の小雪に会えるのを楽しみに訪れるファンも多いのだとか。猫住職たちの出勤日は猫猫寺のホームページで確認できます。 ほかにも猫猫寺オーナー夫婦の愛猫で住職見習いの蓮ちゃんが顔を出してくることがあります。蓮ちゃんは高齢なので最近は事務室でお昼寝していることが多いのだとか。運が良ければカフェに現れた蓮ちゃんと触れ合えるかもしれません。
猫猫寺 京都市左京区八瀬近衛町520 アクセス 京都バス、神子ヶ渕下車、徒歩約2分 京都駅から17.18系統 地下鉄烏丸線・国際会館駅から19系統 四条河原町から16系統
称念寺(猫寺)
西陣エリアにある称念寺は「猫の恩返し」の逸話で知られる猫寺です。観光寺ではないので本堂は非公開ですが境内への出入りは自由です。境内には猫が伏せている姿に似ているとされる猫松が植えられています。
猫の恩返しの逸話が有名
称念寺は1606年に松平信吉公の帰依を受けて建立したお寺で、「猫の恩返し」の逸話が有名です。と言ってもジブリの映画とは関係ありません。 時は江戸時代初期、三代目住職の還誉上人はご贔屓にしていたお殿様が亡くなったことや寺領が途絶えた影響で、食べるのにも困る貧しい生活を送っていました。それでも還誉上人は飼い猫を大切にして決して手放そうとしませんでした。自分が食べられなくても猫にだけはご飯を与えていたのだとか。 ある日、住職が托鉢から帰ってくると、とても美しい姫が優雅な衣装を纏って踊る姿を目撃しました。住職はその影が猫に見えたことから大事にしていた飼い猫の化身だと気づき、立腹して追い出してしまいました。 数日後、住職の枕元に飼い猫が現れ、「明日、武士が寺を訪れるのでもてなすように、そうすれば必ずや寺は再興する」と告げました。すると翌日、松平家の武士が訪れ、亡くなった姫の葬儀を依頼しました。これをきっかけに称念寺は松平家と復縁し、寺は大いに栄えたのだとか、まさに猫の恩返しです。
猫のお守りを入手しよう
称念寺では動物健康祈願のお守りを入手できます。かわいらしい猫のイラストが入って価格は400円、色は赤と紫から選べます。大切なペットと一日も長く共に過ごせるようにという願いが込められています。ちなみにイラストのモデルは住職の愛猫ミーコちゃんです。残念ながら既にお亡くなりになっていますが、ミーコちゃんは参門に入ってすぐ右にある慰霊碑「ともだち」の中に眠っています。
京都府京都市北区上京区西熊町275 アクセス 市バス、乾隆校前下車、徒歩約5分 京都駅から206系統 地下鉄烏丸線・今出川駅から59系統
まとめ
猫猫寺は猫が住職を務める日本でここだけのお寺です。猫をモチーフにしたアートを見学し、カフェでちょっと一息、記念に御朱印を入手しましょう。運が良ければ初代猫住職の小雪やオーナー夫婦の愛猫蓮ちゃんと触れ合えます。 称念寺は猫の恩返しの逸話で知られる猫寺です。ペットを飼われている方はぜひ動物健康祈願のお守りを購入しましょう。